初めてビットコインやイーサリアムを購入したものの、「買った直後に価格が下がった…」「なぜかいつも高い時に買っている」と感じたことはありませんか?
実は、暗号資産初心者はSNSの投稿に流されて買ったり、手数料の高い販売所で購入したりして、知らず知らずのうちに不利な価格でトレードしているのです。
本記事では、初心者がなぜ高値で買ってしまうのか、その原因と背景、そして今すぐできる3つの具体的な対策をわかりやすく解説します。
- 初心者が高値掴みする理由
- 高値掴みを避けるための対策
- 安く買える取引所を選ぶポイント

暗号資産銘柄の価格って取引所ごとに違うんだ。
この記事を読んでトレードで損をしないようにしよう。
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暗号資産の価格はどうやって決まる?
暗号資産の価格は物価や株価と同じく、需要と供給のバランスで決まります。買いたい人が多ければ価格は上がり、売りたい人が多ければ下がります。銘柄の需要と供給を視覚化したものが板(オーダーブック)です。
また、DEX(Decentralized Exchanges:分散型取引所)では、スマートコントラクトを用いた価格設定が行われます。これは、ブロックチェーン上で自動化された価格設定方式です。
なお、暗号資産銘柄の価格は取引所ごとに異なります。これは市場が取引所ごとに独立していることを意味します。つまり、安く売っている取引所と高く売っている取引所があるということです。
まずは、暗号資産の価格がどのように決められるのかを理解していきましょう。
板取引(オーダーブック)による価格形成
多くの暗号資産取引所は、板取引で価格形成をサポートしています。買いたい価格と売りたい価格を一覧にしたものを板と呼びます(上記図の赤枠)。そして、売り主と買い主のニーズが一致した場合に取引が成立します。
上記図の赤枠では、赤文字が売り注文、緑文字が買い注文です。真ん中の太字の緑文字が成立注文価格になります。
図引用:Bybit 取引



板を見ればみんなの注文が一目瞭然。
注文価格は自由に設定できるけど、すぐ約定されるとはかぎらないよ。
DEXの価格はAMM方式
分散型取引所(DEX)の多くは、中央集権的に運営される板取引システムを使わずに、スマートコントラクトを利用した取引モデルを採用しています。これをAMM(自動マーケットメイカー)方式といいます。
AMMでは、ユーザーが流動性プールにアクセスし、トークンを交換します。たとえばETHとUSDTのペアなら、ETHを買えばETHが減り、USDTが増える。このバランス変化により価格が自動的に変動します。
取引所ごとに価格が違う
暗号資産の価格は取引所ごとに異なります。たとえば、Binance Globalではビットコインが1BTC=600万円なのに、Coincheckでは605万円で表示されている、といった違いです。
これは取引所ごとにユーザーの注文や取引量が異なるために発生します。この差を狙って、安い取引所で買って高い取引所で売る「アービトラージ」という手法もあります。
板が薄い市場とスリッページの関係
注文数が少ない取引所では、注文を出した際の想定価格と、実際の約定価格にズレが生じる現象です。たとえば1ETHを成行で購入しようとした場合、最初の0.5ETHは6000ドル、残りの0.5ETHは6200ドルで約定し、平均取得価格が想定より高くなるケースがあります。
CEXでは板の薄さが、DEXではAMMの仕組みによってスリッページが発生しやすく、特にマイナー銘柄や流動性の低い市場では注意が必要です。指値注文であれば、この問題をカバーできます。
初心者が高値で暗号資産を買ってしまう理由
「買ったとたんに銘柄が下がった」
「他の人よりも高値で購入した」
「思っていた値段で買えなかった」
銘柄を買った瞬間に損をしてしまったと思うことはないでしょうか?特に初心者は根拠のないネットのトレンドや取引所機能の操作ミスといったリスクにさらされやすいのです。初心者が高値で暗号資産を買ってしまう理由をまとめて解説します。
SNSやインフルエンサーの煽り投稿
SNSでは「今が買い時!」「100倍銘柄はこれ!」といった購入を煽る投稿が目立ちます。初心者はこうした煽りに反応し、価格が急上昇しているときに焦って買ってしまうことが多いです。しかし、結果的に高値掴みになります。
そして、裏にはインフルエンサーによるポンプ&ダンプの可能性もあります。自身が事前に大量に買っておき、その後フォロワーを煽って売り抜けるという手法です。SNSの情報は必ずしも中立ではないという認識を持つことが大切です。



インフルエンサーが銘柄の発行元から依頼を受けて煽ることもあるんだ。いきなり価格が上がっても飛びつかないようにしよう。
上昇トレンド後のFOMO(機会損失の恐怖)
価格が急に上がっていると、「もっと上がるかもしれない」という気持ちになり、冷静さを欠いたまま買ってしまうことがあります。この心理状況は、取り残されることへの恐怖「FOMO(フォモ:Fear of Missing Out)」と呼ばれています。
特に初心者は、みんなが儲けているのに自分だけ乗り遅れるのが怖いという不安から、根拠のないまま高値で飛びついてしまうのです。
板・価格メカニズムへの理解不足
初心者は注文方法の違いをよく理解せずにトレードを完了させる場合があります。簡単に注文できるから成行だけにしていると思わぬ損をしてしまいます。板の仕組みやスリッページリスクをしっかりと理解し、適時適切な注文を行う必要があります。
販売所の利用
初心者は取引所と販売所の違いを知らずに、手数料の高い販売所を使ってしまいます。販売所ではスプレッド(売値と買値の差)が大きく、同じ銘柄でも取引所より数%高い価格で買うことになってしまうのです。
次章で販売所と取引所の違いについて詳しく解説します。



次章はすごく重要!
しっかりと読んでね。
販売所と取引所の違いを理解しよう
多くの暗号資産取引所には販売所機能と取引所機能があります。どちらも暗号資産銘柄を売買できる機能ですが、そのシステムは大きく異なります。
販売所と取引所の違い
項目 | 販売所 | 取引所 |
売買の相手 | 業者(販売所運営会社) | 他のユーザー |
価格の決まり方 | 業者が決定 | ユーザー間の需給で決定 |
表示価格 | 実際の市場価格より高め | 市場価格に近い |
手数料 | スプレッドが広く実質コストが高い | 安い |
操作のしやすさ | シンプルで初心者向け | 注文方法が多く慣れが必要 |
高値掴みリスク | 高い | 板を見て判断できるため抑えやすい |
暗号資産を買うときに使われる「販売所」と「取引所」は、仕組みがまったく異なります。
販売所では暗号資産銘柄を保有する運営会社から、ユーザーが直接購入をします。表示されている価格には見えにくい手数料(スプレッド)も含まれており、実際の市場価格より高く買ったり安く売ったりするリスクがあります。
一方、取引所ではユーザー同士が売買する形式で、価格は市場の需要と供給で決まります。手数料も明示されていて、板を見ながら価格を決められるため、無駄なコストを抑えやすいのが特徴です。
初心者はつい操作が簡単な販売所を使いがちですが、取引所の使い方に慣れることで、より有利な価格で取引できるようになります。
引用図:bitbank
販売所を使う必要はあるのか?
結論から言えば、状況によっては使う必要がある場面もあります。たとえば、取引所機能がその銘柄に対応していない場合や、売買板が薄くて取引が成立しにくい場合などです。
また、販売所は操作が簡単なので、暗号資産を初めて買う人にとっての「入口」としては使いやすいというメリットもあります。
ただし、販売所は取引所より実質的な手数料(スプレッド)が高いため、毎回の取引で損をするリスクがあるのも事実です。慣れてきたら、取引所での指値注文に切り替えて無駄なコストを減らしていきましょう。
暗号資産取引所を選ぶ際のポイント
すべての暗号資産取引所に取引所機能があるとは限りません。中には販売所機能しかない取引所もあり、その場合は常にスプレッドを上乗せされた不利な価格で売買することになります。
これから暗号資産取引所のアカウントを開設する方は、取引所機能があるか、板取引ができるかを事前に確認するようにしましょう。それだけで損失リスクがグッと下がります。
初心者が高値つかみを避けるための対策3選
それでは、暗号資産を購入する際に、高値つかみを避けるためには何をしたらよいのでしょう。ここでは、初心者が目的の銘柄をなるべく安く、ローリスクで購入する方法を紹介します。
取引所機能を使う
初心者がまず見直したいのが、「販売所」ではなく取引所機能を活用することです。
販売所は運営企業が決定する値段で売買することになります。安ければよいのですが、基本的に市場価格よりも高額で売られます。
また、取引所機能があれば板を確認することができます。「今どの価格帯に注文が集まっているか」も視覚的に判断でき、戦略的に注文を出すことが可能になります。使い方に慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、長期的には取引コストを抑える有効な手段といえます。
取引所間の価格差を確認する
暗号資産の価格は、取引所ごとに微妙に異なります。これは、各取引所が独立した市場であり、ユーザーの売買状況や流動性に差があるためです。とくに国内外の取引所間では大きな価格差が出ることもあります
初心者が高値掴みを避けるためには、購入前に複数の取引所で価格を比較することが大切です。価格比較ツールやアプリも多数あるので、それらを活用すれば手間なく確認できます。わずかな価格差でも、繰り返すうちに損益に大きな影響を及ぼします。
成行ではなく指値注文を使う
成行注文は銘柄を即座に入手できる便利な方法です。しかし、高い売り注文で約定する可能性もあります。
一方、指値注文は購入価格を指定できます。市場がその価格まで落ちてきたときだけ自動で約定するため、高値で掴む心配がありません。初心者ほど「今買わないと」と思いがちですが、指値を使えば落ち着いて相場に向き合うことができ、結果的に高値掴みを避けることができます。



銘柄の取引を急いでいる時は成行でもいいけど、割高になる可能性もあるんだ。
取引所機能がある暗号資産取引所一覧
取引所機能がある取引所 | 備考 |
Binance Japan | 世界最大手取引所の日本法人取扱銘柄数が多く、手数料も低水準 |
bitbank | アルトコイン取引が豊富 |
bitFlyer | 「Lightning」にて板取引対応BTC・ETHが中心 |
BitTrade | 旧Huobi Japan初心者向けUIで扱いやすい |
Coincheck | PC版で板取引可能アプリでは販売所機能のみ |
GMOコイン | 取扱い銘柄が多い |
OKJ(OKCoin Japan) | OK Groupの日本法人UIが洗練 |
SBI VCトレード | IFD・OCO・逆指値など多彩な注文形式に対応 |
Zaif | アルトコインもトレード可能 |
上記表は、取引所機能を有する国内の暗号資産取引所をまとめたものです。国内取引所を選択する際に、ぜひ参考にしてください。
なお、取引所機能は共通でも取引手数料や注文方法は各取引所間で異なります。アカウントを開設する前にしっかりと確認しておきましょう。
海外取引所を使う際の注意点
板取引や多様なトレード手法などを求めて海外の取引所を選択する方も多いと思います。たしかに海外取引所には、多くの注文手法や高度な分析ツールが用意されており、魅力的です。しかし、海外取引所特有のリスクがあることもしっかりと理解しておきましょう。
金融庁の監督下にない
海外取引所は日本の金融庁監督下にありません。国内取引所では利用できないようなハイレバレッジのトレード、入出金制限が設けられている場合があります。
ハイレバレッジのトレードは初心者にとってリスクが高く、資産を短期間で失う可能性があります。また、突然の入出金制限に対しても補償はありません。
日本語サポートができない
大手の海外取引所では日本語によるサポートを実施しているところがあります。しかし、全ての取引所で日本語サポートがあるわけではありません。問題が起こった際に、英語でやり取りすることになります。
なお、海外取引所の日本語サポートを金融庁は問題視しています。実質的に日本人に向けた金融サービスになる可能性があるからです。そのため、金融庁は海外取引所に警告をしています。
規制と閉鎖
海外取引所に規制がかかり、突然閉鎖される場合があります。規制以外にも、ハッキングや運営リスクで閉鎖される事例もあります。香港のAAXはアクセスができなくなり、ユーザー資金が引き出せなくなりました。また、タックスヘイブン(租税回避地)への規制も強まっているため、いきなり取引所が使えなくなる可能性もあるのです。
まとめ
暗号資産で高値掴みをしてしまう原因はFOMO、そして取引所の仕組みへの理解不足によるものが多く見られます。しかし、取引所機能のある取引所を選び、板取引、指値注文などの基本を押さえるだけで、こうしたリスクは大きく軽減できます。
これから暗号資産取引を本格的に始めたい方は、まずは価格形成の仕組みを理解し、自分の判断力を養うことが大切です。