BTC(ビットコイン)の市場価格が1,000万円を超えたこともあり、仮想通貨は広く認知されるようになりました。
一方で、仮想通貨の仕組みや特性などは初心者にとっては難解なところも多く、特に送金時のトラブルが起こりやすくなっています。
本記事ではBTCの送金プロセス、送金失敗をしないための予防策、送金失敗をした際の対応策をわかりやすく解説します。
- BTC送金を失敗する前の予防策がわかる
- BTC送金失敗を失敗した後の対応策がわかる
BTC送金で失敗する前に、初心者は予防策や対応策をしっかり押さえておくことが大切だよ!
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BTC送金の失敗が増えている?
2024年4月、日本暗号資産取引業協会※は日本国内の仮想通貨(暗号資産)口座が1,000万件を超えたことをレポートしました。取引所を使えば初心者でも簡単に仮想通貨をトレードできることから、これから取引量はさらに増えると予想されています。
仮想通貨が身近な存在となる一方で、初心者による仮想通貨送金の失敗事例も増えてきています。特に知名度と市場規模でNo.1のBTCは、初心者ユーザーが送金に使用するケースが多く、失敗談はSNSに多く上がっています。
一体、どのような原因で送金が失敗するのでしょうか。原因をしっかりと理解し、予防につとめることが大切です。
※ 日本暗号資産取引業協会は暗号資産業界の自主規制ルールの整備を行う一般社団法人です。
BTC送金失敗の主な原因
- アドレスの入力ミス
- ネットワーク(チェーン)選択ミス
- 取引所間のトラベルルール
- セキュリティ制限
- 残高不足
- ネットワークの混雑
ここではBTC送金が失敗する主な原因をまとめて解説します。
取引所のルールで送金が失敗することもあるけど、やっぱりユーザーのミスや確認不足が多いんだよ。
アドレスの入力ミス
送金先アドレス | BTCの行方 | 取り戻せる可能性 |
実在する | 知らない第三者へ | ほぼゼロ |
実在しない | バーン(Burn) | ゼロ |
送金先アドレスを間違えると資産が別の場所に送られる、もしくはロストする可能性があります。
送金先アドレスが実在するものであれば、トランザクションは成立します。つまり、知らない誰かにBTCをプレゼントしたことになります。ブロックチェーンの性質上、プレゼント相手の個人情報を特定することはできません。クレームも入れることもできません。
送金先アドレスが実在しないものであれば、いわゆる「バーン(Burn:燃やす)」というケースになります。これは仮想通貨が消えたことを意味します。BTCが戻って来ることはありません。
ネットワーク(チェーン)選択ミス
正しいネットワークを選ばないと送金が失敗します。BCHやBTGなど似たようなネットワーク名に注意してください。取引所によっては「ネットワーク」が「チェーンタイプ」、「チェーン」などと表記されています。BTCを送金するためのチェーンは「BTCネットワーク」、「BTCチェーン」など「BTC」が明記されています。
取引所間のトラベルルール
日本では2023年6月より「犯罪による収益の移転防止に関する法律」でトラベルルールが施行されたため、ユーザーは送金先取引所(VASP※)に関する情報を開示しなければならなくなりました。
これは国際的なAML/CFTに協調する取り組みです。このプロセスで問題があると送金ができないことがあります。
具体的には、問題のある国や地域にある海外取引所、もしくは当局によってマークされているウォレットアドレスを送金先に選んだ場合に送金が制限されます。
取引所ごとに送金先制限が違うんだ。
まずは送金先の取引所名やアドレス、国や地域なんかを入力してみて。
※ VASP(Virtual Asset Service Provider)は仮想通貨(暗号資産)に関するサービスを提供する法人や団体です。
参照:金融庁「暗号資産・電子決済手段の移転に係る通知義務(トラベルルール)」
セキュリティ制限
取引所のセキュリティによって、一定期間送金や入金が制限されることがあります。セキュリティの制限は取引所ごとに異なるので、事前に利用規約やオウンドメディア・ブログ情報を参照することが大切です。
【セキュリティ制限による送金ができない場合の例】
- アカウント作成から間もない(24時間制限など)
- 本人確認が未実施
- 不正・利用規約に反する行為の確認
残高不足
十分な残高がないと送金はできません。送金額だけでなく、送金に必要な手数料も計算しなければなりません。また、取引所ごとに最低送金額が設定されている場合があります。その際は必要額を調整しましょう。
ネットワークの混雑
ブロックチェーンネットワークが混雑すると送金が遅れたり失敗することがあります。この送金トラブルはシステム上の問題のため、いつ起こるのか、いつ解決するのかが不透明です。簡単にいうと、ブロックを生成するプロセスへのニーズが過多になってしまい、自身の送金が後回しになるといった状況になります。また、ネットワークが混雑すると利用料(ガス代)も上がるので注意が必要です。
BTCはネットワークが渋滞することは中々ないけど、他のチェーンとかはよくあるよ。
BTCの送金プロセス
BTCを送金するプロセスを取引所、ホットウォレット、コールドウォレットそれぞれで解説します。
取引所から送金
国内最大の仮想通貨取引量を誇る「bitFlyer(ビットフライヤー)」の送金プロセスを用いて解説します。
1.公式サイトへアクセス/ログイン
まずは公式サイトへアクセス/ログインします。
公式アプリを用いたログインも可能です。
2.送金先情報の登録
メインメニューから「入出金」をクリックし、送金する銘柄を選択します。
「送付」タブに切り替えて、「アドレスを登録する」をクリックしてください。
「外部アドレス登録のお手続き」というメールが送信されるので、添付されているアドレス登録リンクをクリックします。
二段階認証後にアドレス登録へと進みます。
ここでトラベルルール施行により、送金先情報の入力が必要です。
送金先取引所、もしくは国や地域によっては送金が制限されるので注意してください。
3.送金
送金額、優先度を入力して「送付する」をクリックしてください。
優先度は送金速度の調整です。手数料を払えば速度は上がりますが、コストも嵩みます。
ネットワークが混雑していなければ、数分から数十分で送金先へ着金します。
ホットウォレットから送金
ホットウォレットはインターネットに接続された仮想通貨送受信ツールを指します。
ここでは2011年より多くのユーザーから利用されているBTCホットウォレット「Electrum(エレクトラム)」を用いて送受信プロセスを解説します。
1.Electrumへログイン
Electrumをインストールしていない方は公式サイトからインストールします。それぞれのプラットフォームに対応したソフトウェアがダウンロードできます。
Electrumユーザー、もしくはダウンロードが完了したユーザーは設定したパスワードを入力してログインします。
2.送金
ホットウォレットの場合は取引所のように送金手続きは煩雑ではありません。送信先アドレスと金額を入力して「支払い」をクリックするだけで送金は完了します。
Electrumで表示されている金額単位は「mBTC(ミリビットコイン)」です。1mBTC=0.001BTCで計算してください。
コールドウォレットから送金
コールドウォレットはインターネットに接続していないウォレットを指します。送金時はオンラインになります。コールドウォレットからの送金も取引所やホットウォレットのプロセスと同じです。アドレスと金額を入力して送信を確定します。
認知度の高いLedgerウォレットを用いた送金プロセスを例に解説します。
Ledgerユーザーは多いよ。
コールドウォレット使う計画ある人はチェックしてみて。
1.Ledger Liveアプリ確認
Ledgerデバイスを動かすためのアプリがPCにインストールされていることを確認してください。最新版が推奨されます。
2.Ledgerデバイス接続
自身のLedgerデバイスをPCに接続し、ロック解除します。Ledger Liveアプリが正常に機能していればすぐにデバイスは認識されます。
3.Bitcoin (BTC) アカウントを設定
Ledgerでは各銘柄のアカウントを設定する必要があります。送金時はメニューから「Account」もしくは「My Ledger」を選択し、BTCをインストールしてください。BTC以外にも対応しているので、銘柄検索から探してみましょう。
4.送金開始
送金先アドレスや送金額、ネットワーク手数料を選択し、送金を開始します。ネットワーク手数料が高いほど送金速度は上がります。
BTC送金失敗の予防策
BTC送金を失敗しないための予防策をまとめて解説します。送金時はこれらのポイントを確認して資産紛失の回避に努めましょう。
絶対に送金は失敗したくないよね!
予防が大事!
送金先ウォレットアドレスの確認
ウォレットアドレスは英数字の羅列です。手入力だと間違う事もあります。入力はコピー&ペースト、もしくはバーコード入力を推奨します。
ネットワークの確認
ネットワークの正式名称は「ブロックチェーンネットワーク」です。他にも「チェーン」、「ブロックチェーン」などと表記されることがあります。BTCを送金する際のチェーン名は「BTC」、「Bitcoin」、「ビットコインネットワーク」などがあります。
Bitcoin Cash (BCH)、Wrapped Bitcoin (WBTC)は似た名前のネットワークですが、選択しないでください。送金資産が失われる可能性があります。
小額のテスト送金
大金を一度に送金するのは非常にリスクが高いといえます。ウォレットアドレス、ネットワークが正しいかを少額の送金でテストすることが大切です。
取引所から送金する際は最低送金額が決まっているので事前に確認しましょう。
ホワイトリストの活用
ホワイトリストは事前に送金先情報を取引所に登録するシステムです。セキュリティ強化の観点から多くの取引所で導入されています。
二段階認証によってホワイトリストを作成することで、送金プロセスの安全性と確実性が向上します。
BTC送金失敗時の対応策
BTCは数分から数十分で送金が完了します。しかし、いつまで経ってもウォレットに着金しない場合は送金が失敗した可能性があります。
ここでは送金が失敗した際の対応策について解説します。
なかなか着金しないと「失敗した~」ってなるよね。
でも、もしかしたら失敗じゃないかもしれないよ。
送金結果(TxnID)の確認
着金が確認できない時はブロックチェーンエクスプローラーなどを利用し、トランザクションIDを確認してください。送金が成功していれば「Confirmations」に1以上の数字が表示されます。
取引所であればトランザクションIDと共に、送金状態も表示されることがあります。
「Confirmations」に数字表示がない、もしくは取引所の送金ステータスが「送金完了」になっていない場合は送金途中である可能性があります。
ネットワークの混雑具合によって翌日以降に着金が確認されることもあります。「待機」も対応策の1つです。
手数料の調整
ガス代と呼ばれる手数料を低く設定した場合に送金が失敗する可能性があります。BTCネットワークの混雑によって起こります。mempool.spaceなどのネットワーク情報サイトで混雑状況を事前に確認することが大切です。
ネットワーク混雑時に送金失敗を避ける方法としては、ガス代を高く設定することが挙げられます。速度を求めるとコストは増加するので、急いでいない場合は時間をずらしましょう。
取引所へ申請
取引所へ送金でネットワーク設定を間違うことがあるかもしれません。そんな時は、「送金が失敗し、資産はロストしてしまった」と考えてしまいます。しかし、他チェーンへの誤送信は取引所との手続きで返金される可能性があります。
例えば、Binanceでは他チェーン入金のサポート窓口を設けています。まずは取引所へ問い合わせてください。
DEX/ホットウォレットへの対応
取引所は中央管理者によってトレードや入出金が管理されています。しかし、DEX※やホットウォレットは中央管理者がおらず、すべての責任はユーザーにあります。
DEXやホットウォレットへの送金時にアドレスやネットワークを入力ミスしてしまうと、資産は失われてしまいます。DEXやホットウォレットはユーザビリティも高く、サービスも魅力的ですが、自己責任で使用していることをしっかりと認識する必要があります。
※ DEX(Decentralized Exchanges)は分散型取引所です。
まとめ
以上、BTCの送金プロセス、送金失敗をしないための予防策、送金失敗をした際の対応策を解説させていただきました。
仮想通貨自体が新しい概念のため、解説の中で分かりにくいところもあるかと思います。その際はクリプトレスキューセンターにお問合せください。仮想通貨に関するご質問の他、ユーザー個別の問題に適切なアドバイスとサポートをさせていただきます。